Lism -RITZとmaaiのふたりごと-

楽しさ、追求中。

LGBTについて学ぼう~受け止め方。

 
学びの秋7日目は、
リクエスト三連発でお送りしたいと思います。
 
リクエスト①:
『カミングアウトし、受容されたかのように見えても、認めたがらない親や動揺する人もいると思うのですが、どうなのでしょうか。』
 
カミングアウトとは、
「Come out of the closet」が語源であるといわれています。(クローゼットについてはコチラを参照)直訳すると、クローゼットから出てくること、つまり、自分のセクシャリティを公言することを指します。
 
親の受容に関しては、2016年に行われたLGBTマーケティングラボさんのインターネット調査を参考にしてみましょう。
子どもを持つ親(30~59歳)566名を対象に行った調査の結果、89.2%の親は受け入れる姿勢を示しています。うち半数(50.3%)が積極的に受け入れる姿勢であることに対して、38.9%の親は消極的な受け入れ姿勢です。
 
受け入れる理由としては、
親の意思で変わるわけではない(61.2%)
理解しようとする姿勢が垣間見える回答です。
ニュースなどで様々なセクシャリティがあることを知っているから(42.6%)
マスメディアの影響は素晴らしいですね。
 
逆に、受け入れられない理由としては、
この先苦労しそうだから(50.8%)
子どものことを考えての回答が約半数。
一方で、
恥ずべきことだと思うから(29.5%)
気持ち悪いから(26.2%)
病気だと思っているから(21.3%)
一時的な気の迷いだから(13.1%)
といった誤解や偏見が蔓延ることもまた事実。
 
上記の結果は、LGBTに関する知識不足が露呈した結果といえるでしょう。正しい認識がない故の受容困難であるとも考えられます。血縁である親だからこその回答もあれば、いちばんの理解者となり得るはずの親でさえもこの結果であることを、読者のみなさまはどう受け止めたでしょうか。
 
続きまして、教員の受容に関しては、2015年に行われた日高らの調査を参考にしてみます。

幼稚園・保育園・小学校・中学校・高等学校に所属する教職員5,979名を対象に行った調査の結果、同性愛を受け入れられない教職員は25.5%性同一性障害を受け入れられない教職員は15.2%であることが明らかとなりました。パーセントを数値にしてみると、同性愛については1,525人性同一性障害については909人の教職員が受容困難であるわけです。

 

公立学校の教職員数が約44万人であると考えると、約11万2千人の教職員が同性愛を受け入れられない可能性があるということになります。

 

2015年に行われた、電通ダイバーシティラボ調べによるLGBT当事者の数が人口の7.6%、それよりも多い割合で、同性愛を受け入れられない教職員が存在するということが何を示しているのかは、敢えて言語化せずともご理解いただけるでしょう。

 

家庭においても、学校においても、まだまだ受け入れ体制が整っているとは到底言い難い調査結果です。一見受容したかのようなふるまいや言葉掛けがあったとしても、真に受け入れられたのか、それを判断するのは当事者自身です。そして同時に、まだまだ受け入れられ難い世の中であることを、我々当事者自身も受け入れる必要があるのではないでしょうか。

 

 

リクエスト②:
『カミングアウトされた側ができる配慮について、リクエストしたいです。』
 
カミングアウトされたみなさまへ。
 
直後、思考の大半は受容できるか否かにダイレクトにつながるかもしれませんが、そこで一度立ち止まってみてください。「カミングアウトしたこと」ではなく、「何故カミングアウトしたのかその行動の意味を、その真意に目を向けて欲しい、それがカミングアウトにおける配慮の第一歩だとmaaiは思っています。
 
第二歩目は、強制的に受容しないでください。無理に受容する必要はないわけで、受け入れ難いという結論でもいいんです。それをありのままに伝えることもまた、ひとつの配慮であると、そう思います。(そしてカミングアウターのみなさま、「受け入れられない」その言葉ではなく、「何故受け入れられないとわざわざ言ったのかその行動の意味を、その真意に向き合ってください、それが配慮に対する配慮。)

 

そして、歩み寄ることを諦めない、これが第三歩目。受容できないからサヨウナラは、いつでも簡単にできます。だからこそ、少しだけ足掻いてみるのも面白いと思いませんか。時間に頼ってみるのもいいけれど、最終的にヒトとヒトをつなぐのはコミュニケーションです。だからこそ、対話のチカラを信じて欲しい。
 

あとはふたりの関係性

自ずと配慮事項は決まっていくでしょう。

 

最後に、歩み寄り過ぎることにはご注意を。

 
 
リクエスト③:
『カミングアウトする側と受け手の相互理解が深まれば、きっと生きやすい世界につながるのではと思うのですが、いかがでしょうか。』
 
なにより、そう考えるこの瞬間に意味が在る
 
誰にとっての生きやすい世界なのか、
そこを見失わない限り、世界はいつだってやさしく在れる、そう思います。
受け止めるべきは、誰なのか
学びはますます、深まるばかり。
Lism教育部/maai